リタイヤ生活に入ってから、どうも私はお金を使うのが怖くなってしまっています。
「欲しい」と思う気持ちはあるのに、財布を開くと手が止まる。
それは、“自分ではもう稼いでいない”という事実が、じわじわ心に影を落としているからかもしれません。
「老後の生活、大丈夫かな?」
「年金だけで暮らしていけるのかな?」
そんな漠然とした不安が、買い物のたびに顔を出します。
専門家はよく言います。
「毎月の生活費を知り、将来受け取れる年金額を確認すれば、必要な老後資金が分かる。」
たしかに正論です。数字を出せば、一応の目安は見えてきます。
でも……
数字を出したところで、不安はそんなに簡単には消えません。
むしろ、計算して「こんなに必要なの?」と思うと、ますます使えなくなることすらあります。
では、私は毎月何にいくら使っているんだろう?
パッと言えるほど、自信がありません。
ここが“トホホな最近”です。
■ 正反対の生活を送る旦那とのギャップ
そんな私とは対照的なのが、まだ現役で働いている旦那です。
欲しいもの、流行っているもの、実用的なもの……とにかく迷いなく買ってきます。
「お、便利そうだから買ってきた!」
「流行ってるんだって!」
見ているこっちは、正直ヒヤヒヤ。
収入がある人の“今を生きる感じ”は分かるのですが、
収入ゼロの私とはお金に対する感覚がまったく違うのです。
同じ家に住んでいても、お金に対する温度差ってこんなに違うんだな……と驚くほど。
■ 不安の正体は“お金そのもの”じゃない
お金が減る不安よりも、
“未来が見えない不安”のほうが大きいのだと思います。
だからこそ、ただ数字を並べても心は落ち着きません。
- 年金はいくら入るか
- 貯金はどれくらい残っているか
- 平均的な老後資金はどれくらいか
たしかに大事な情報ではあるけれど、
それだけでは安心に到達しない。
これは、理屈ではなく「感情」の問題です。
■ では、どうすれば「使うのが怖い」が和らぐのか?
私が行き着いた答えは、とてもシンプルでした。
まず、“今の生活にいくら使っているか”を知ること。
未来の不安を小さくするには、
遠い先のことを考えすぎるよりも、
今の足元をしっかり見るほうが効果があるんですね。
難しいことをする必要はありません。
- 家計簿アプリを開く
- 通帳の引き落としをざっくりメモ
- コンビニ・スーパーで使った金額を合計する
まずは1ヶ月だけでも、
「大体これくらいで生活している」
という現実を知ることから始めてみます。
意外と、
「そこまで浪費していない」
「ここは少し減らせるかも」
と気づくこともあります。
そうすると、
“減っていくのが怖い”から、“コントロールできるかもしれない”という感覚に変わってくるのです。
■ 不安に押しつぶされない老後のために
老後のお金の不安は、誰の心にもひっそりと住んでいます。
私もその一人です。
でも、やみくもに怖がっていると、
今の暮らしまで楽しくなくなってしまう。
だからこそ、まずは小さな一歩から。
「今のお金の流れを知る」
これが、私にとってのスタートラインです。
未来に向けてではなく、
今日の自分を安心させるために。
そんな“ゆるい家計見直し”を、焦らず、少しずつ進めていきたいと思っています。
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