大きな出来事じゃないけれど、心にそっと触れた小話をひとつ。あなたの日常と重なるものがあれば嬉しいです。
還暦を機に仕事を辞め、思い切ってリタイヤ生活に入りました。
人と会う機会も減っちゃって、ブログを通して思っていることを書いています。
気づけば、もう3年目に突入しました。
当初は、もっと肩の力を抜いた毎日が待っていると思っていました。
時間に追われず、誰にも急かされず、
「やらなきゃいけないこと」から解放される生活。
けれど現実は、思っていたほど単純ではありませんでした。
私が仕事を辞めたのと同じ頃、
長年単身赴任だった夫が家に戻ってきました。
さらに、30代になった息子は仕事が忙しくなり、
生活リズムはすっかりバラバラ。
気がつくと、その二人のペースに
なぜか私が合わせている。
そんな毎日です。
……振り回されている、というより、
自分から巻き込まれに行っているような気もします。
「持ってくるよ」
「送っていくよ」
「やっておくよ」
気づけば口にしている、これらの言葉。
頼まれたわけでもないのに、
世話好きのスイッチが勝手に入ってしまう。
家族も、それが“普通”だと思っているのでしょう。
今までずっと、そうしてきたのだから。
そんなある日、
夕飯の支度をしながら、ふと時計を見ました。
もうこんな時間。
本当は、読みかけの本の続きを読みたかった。
編みかけのものも、そのままになっている。
「まあ、後でいいか」
そう思って鍋の火を弱めた瞬間、
胸の奥に、かすかな違和感が広がりました。
誰かに頼まれたわけでもない。
急ぐ必要だってない。
それなのに、
自分の時間を後回しにすることが、
すっかり癖になっている。
私は今、
誰のために動いているんだろう。
それは本当に「やりたいこと」なんだろうか。
振り回されているのか、
自分から飛び込んでいるのか。
その境界線が、どうにも曖昧で。
答えはまだ出ていません。
ただ、心のどこかに
小さなモヤモヤが居座っているのを感じています。
リタイヤ生活3年目。
自由になったはずの時間の中で、
今だ、自分の性分と向き合っています。
今日も読んでくださり、ありがとうございました。
発酵食品が好きなので、ちょっと気になりました。

