大きな出来事じゃないけれど、心にそっと触れた小話をひとつ。あなたの日常と重なるものがあれば嬉しいです。
夕食間際は、いつも慌ただしい。
ご飯が炊き上がる。
汁物や冷めたおかずを温め直す。
お皿に盛る。
「先にこれお願い」「あれは少なめで」
細かい家族の注文に応えながら、台所を行ったり来たり。
ほんの数分の出来事なのに、なぜか気持ちが急かされる。
気づけば、あれもこれも同時進行。
手は動いているのに、頭の中は追いついていない。
案の定、失敗も多い。
- レンジで温めた料理を、出し忘れて翌朝気づく。
- もちろん冷蔵庫に入っているサラダも出し忘れる。
- 味噌汁に味噌が入っていない。
- 仕上げの味付けを忘れる。
- 煮物は火にかけすぎて、炒め物になっている。
- 電気ポットが、ガスコンロの上にあったりと・・・
大惨事になりうる事もあって、笑って済まされないレベル。
一度にたくさんのことを、うまくこなせなくなってきた。
頭では分かっているのに、体と気持ちが追いつかない。
だから最近は、意識して落ち着くようにしている。
急がない。
同時にやらない。
ひとつ終わってから、次へ。
たったそれだけのことなのに、不思議と気持ちが落ち着いた。
「早くしなきゃ」という焦りが、少しだけ薄れる。
「一度にいろんなことをしない」
それは怠けではなく、
今の自分に合った暮らし方なのだと思う。
今日も夕食前、少しだけ深呼吸をしてから台所に立つ。
それだけで、いつもの景色が少し穏やかに見える。
何と言っても、ご飯が美味しい!
同じように戸惑いながら暮らしている誰かと、この気持ちをそっと共有できたらと思います。
今日も読んでくださり、ありがとうございました。
年を重ねて体や気持ちの変化に戸惑った日のことは、
▶︎「鏡の前で“おばあちゃん”を見つけた朝」にも書いています。
年齢のせいか体調の波が読めなくなってきて食べ物や飲み物も「刺激の少ないもの」を選ぶようになりました。

