衝動買いの山みずを見て思い出す

下処理が面倒でいつも素通りなのに今日は気まぐれに山みずを衝動買い。
一人黙々と下処理をしながら、子どもの頃のことを思い出した。
春になると、採れたての山菜が食卓によく並んだなー。
山みずに限らず山菜は下処理が大変で、いつも手伝わされた。
当時面倒で仕方なかったけれど、今思えば季節の行事のようなものだった。
山みずの匂いや手触りは、不思議と何十年経っても忘れない。
面倒な作業なのに嫌ではない
大人になった今でも、すじ取りは正直面倒だ。
一本ずつポキッと折りながら皮をむく作業は時間がかかる。
スーパーで下処理済みの野菜が簡単に手に入る時代に、わざわざこんな手間をかける必要はないのかもしれない。
それでも今日は不思議と苦にならなかった。
一本むくたびに昔の記憶がよみがえり、懐かしいひとときを過しているように感じたからだ。
山菜は思い出も連れてくる

調理した山みずは、母の味付けに似て、甘めに出来た。
直売所で見つけた瞬間、昔の景色や家族の姿まで一緒によみがえる。
食べ物には不思議な力がある。
味だけでなく、その頃の自分や周りの人たちまで思い出させてくれる。
今日の山みずは、春の味というより、懐かしい記憶を連れて帰ってきてくれたようだった。
山みずの下処理は少し面倒だった。でも、その手間のおかげで忘れかけていた昔の春に、ほんの少しだけ会えた気がした。
